お正月の恒例行事のひとつ、「鏡開き」。
近年では、鏡餅形の真空パックが主流になり、木槌でたたいて開くなんてこともなくなってしまいましたね。
それでも鏡餅のお飾りをはずしてお餅を頂く風習は、どこの家庭でも行われていることと思います。
鏡餅をいつ飾るのか、鏡餅は包丁で切ってはいけないのか、など鏡開きの風習についてきちんと知らないことも多いですよね。
鏡開きはいつするのか、意味やマナーについてお伝えします。
鏡開きはいつ?
鏡開きの日は、どこでも同じだと思っていませんか?
一般的に鏡開きは1月11日ですが、地域や土日祝日の関係でことなることもあり、
関西では1月15日が多く、京都や一部の近隣地域では1月4日に行われます。
もともと鏡開きは、年神様へのお供え物なので、神様が宿っている「松の内」の1月11日までは下げずに飾っておき、1月15日に鏡開きが行われていましたが、江戸時代にこの「松の日」が1月7日に変更になり現在の1月11日になったそうです。
しかし、そのことが伝わらなかった関西では1月15日の風習が残ったようです。
ネットやテレビで情報が伝わる現代では想像できない話ですが・・・。
鏡開きのマナーって?
鏡開きとは、神仏にお供えする正月飾りである鏡餅を、お正月が終わったあとに食べるという風習です。
穀物の神様である年神様の依り代となっていた鏡餅には年神様の魂が宿っているとされ、年神様に感謝しながら鏡餅を食べることで、今年1年の家族の無病息災を祈願するのです。
鏡餅という名前の由来は、昔の鏡の形に似ていることからつけられたと言われています。
鏡開きのマナーって
- 鏡餅を飾る時期、は12月13日から12月28日の間か、12月30日
- 28日が「末広がりの八」がつく日で縁起のいい日なので最適
- 29日は縁起が悪く、31日は「一夜飾り」といわれ適さない日なので避けましょう。
- 飾る場所について特に決まりはありませんが、神棚や玄関・台所・リビングなど大切だと思う場所を選びましょう。
- もともと武家から始まった鏡開きの風習で、鏡餅を包丁で切ることは切腹を連想させるので、手や木槌を使って割ることになりました。
- 「割る」という言葉も縁起が悪いので、「開く」という言葉を使って鏡開きというようになりました。
まとめ
鏡餅の食べ方も人それぞれだと思いますが、
江戸時代の武士の間では雑煮にして食することを「刃柄(はつか)」を祝うといい、
大奥では重箱に餅と餡を入れた重箱が振舞われ、これを食したことを「初顔」を祝うといったそうです。
ぜひ食べましょう。
お餅が余ったときは、揚げたおかきや揚げ出し餅、餅ピザなどにアレンジするのもおすすめです。