インフルエンザにかかったとき、気をつけなければならないのがインフルエンザ脳症です。
インフルエンザ脳症とは、インフルエンザウイルスに対抗しようとして、体の免疫が異常に働き、脳が障害を受ける病気です。
なぜか欧米では報告がなく、東アジア特有の症例だそうです。
死亡や後遺症が残る可能性もあるインフルエンザ脳症。
その見極め方と解熱剤の使用について、また、どう予防すれば良いのか、参考にしていただければと思います。
インフルエンザ脳症の見極め方とは?
インフルエンザ脳症の主な症状は、けいれん、意識障害、異常な言動です。
子どもは熱が出ると意味のわからない言動をすることはよくあります。
すぐに受診が必要かどうか、判断するのはなかなか難しいですね。
次の症状が出ていたら要注意、すぐに医療機関を受診しましょう。
- けいれんが15分以上続く
- けいれんがおさまっても意識がはっきりしない
- けいれんの前後に異常な言動をする
- 呼びかけても反応しない
- 異常な言動が続く
これらの症状が出ても、2分程度で治まることはよくありますが、10分過ぎても続く場合は、インフルエンザ脳症の前兆の可能性があります。
受診の際は、症状を医師に説明できるように覚えておきましょう。
インフルエンザ脳症と解熱剤の使用について
熱が高いと解熱剤を使用しがちですが、解熱剤の中には、インフルエンザ脳症を悪化させるものもあります。
ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸、アセチルサリチル酸が含まれているものは、インフルエンザの際に使用するのは危険です。
安全なのはアセトアミノフェン系です。
解熱剤を使用するときは、市販のものや家に残ったものを安易に使うのはやめましょう。
必ず病院でインフルエンザ用に処方された解熱剤を使用してください。
インフルエンザ脳症を予防するには
インフルエンザ脳症を予防するには、とにかくインフルエンザにかからないようにすることが一番です。
- 日ごろから体力をつけ、バランスのいい食事をし、しっかり睡眠を取って、体調を整えましょう。
- 人混みを避け、外から帰ったら手洗い、うがいを徹底しましょう。
- インフルエンザの予防接種は、もしインフルエンザにかかっても症状を軽く抑える効果があります。
インフルエンザ脳症を防ぐのに有効な方法の一つと考えていいのではないでしょうか。
予防接種については賛否両論ありますが、インフルエンザ脳症を予防するために、接種を考えてもいいかもしれませんね。
まとめ
インフルエンザ脳症は、死や後遺症につながる危険がある病気です。
しっかり予防してインフルエンザにかからないようにすること、もし感染しても落ち着いて対処することが大切です。
自分や家族の大事な体を守るために、正しい知識を持って向き合いたいですね。